■物言う株主、続々と登場
今回の騒動をきっかけに、株主たちの動きが活発化している。野村氏らが11.81%の株を保有し筆頭株主になったが、ダルトン・インベストメンツも7.19%、レオス・キャピタルワークスも5.12%を保有。この影響もあってか、イメージ悪化につながる多数の報道がなされたにも関わらず、フジ・メディア・ホールディングスの株は上昇を続けるという、異様な事態になっている。300万円を元手に、累計で100億円以上の利益を出したカリスマ投資家・テスタ氏は、この現象について「20年ぐらい株をずっと見ているが、フジテレビにとってマイナスのイメージの報道がたくさんなされている中、株価がどんどん上がっているのは、本当に初めて。きっとこれは、どこかの大きなファンドみたいなところが買わないと、こういう動きにならない」と驚く。
テスタ氏が株を始めた2005年は、ちょうどフジテレビが堀江貴文氏のライブドアに買収されるかどうかで騒動になったタイミング。ちょうど20年が経った今「堀江さんや村上さん、レオスの親会社は北尾吉孝さんのSBIホールディングス。役者は全員揃った」と表現した。ライブドアがフジテレビの買収を目指した際、当時のソフトバンク・インベストメント、つまり北尾氏がホワイトナイトとして、買収から守る形になった。ところがその北尾氏が先日、SNSで「あの時ホワイトナイトをやるべきではなかった」とも発言している。
一つの焦点になるのが、6月に行われる株主総会だ。アクティビスト事情に精通する、IBコンサルティング代表の鈴木賢一郎氏は「株主総会に向けて、いわゆる株主提案というものをやる株主がいるかどうか」をポイントにあげた。「フジテレビで言うと、3万株を半年間継続して保有していないと発生しない権利。おそらく村上さん(野村氏)はその権利を持っていない。ダルトンは外国人株主で、テレビ局の場合、外国人の議決権が規制される」。その中で、野村氏、ダルトン、レオスは「三者三様ではあるが、目的は一緒で『株価が上がればいい』。村上さんが経営改善を要求することもあれば、すぐに売り抜けることもある。やはり村上さんの存在が、波乱の要因になっている」と分析した。
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