株式会社ドラゴン教育革命・坂田聖一郎氏
【映像】教育熱心な教員が孤立…“ふきこぼれ教員”の実態
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 熱意があるがゆえに学校内で浮いてしまう「ふきこぼれ教員」と呼ばれる人たちが、学校の枠を超え交流するコミュニティがある。運営を行う元教員を取材した。

【映像】教育熱心な教員が孤立…“ふきこぼれ教員”の実態

「『このままで学校教育いいのかな』って悶々と過ごしている方たちを、僕の中では『ふきこぼれ教員』と呼んでいる」(株式会社ドラゴン教育革命・坂田聖一郎氏、以下同)

 聞き慣れない言葉を口にするのは、元教員の坂田聖一郎氏。ふきこぼれ教員とは、人一倍教育に対し熱心がゆえに、学校の中で浮いてふきこぼれそうになっている教員のこと。坂田さんは現在、そんな教員たちが学校の枠を超え交流するコミュニティ「はみだし先生」を運営している。

「学校ってこのままじゃダメでしょ、変えなきゃ。改革的なエネルギーだけど、あまり周りがついてきてなくて職員室で浮いちゃっている。新しいことを取り入れていくとか、他の教育分野以外の方とつながっていきたいという思いがあるというか、これが学校を改革する上で必要なんだろうなって」

 活動の背景には、教員時代の劣悪な労働環境の中で葛藤を抱え続けた経験があるとのこと。

「正規教員最後の年は、初めて中学校3年生の学年主任というものを持つタイミングで、初めて進路指導室も持つ。2つとも初めての仕事だったというところで効率も良くないし、未経験なので無駄もいっぱいあった結果、毎月残業時間は200時間を超えるのが当たり前のような生活をしていた」

 過酷な日々にめげずに、旧態依然とした学校現場に異を唱えていたという。

「“紙文化”なので、教育委員会から降りてくるいろんな報告書や『これいるかな』ということを、ずっとストレスを感じながらやってきたのが前提である。その上でいろいろ仕事をカットしていきたいという提案もなかなか通らない。“前年度踏襲型”というのが基本にある。もっと効率よくやりたいなというストレスは、ずっと続けながらあった」

教員不足が深刻な社会問題に
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