■「司法をものすごく軽視している」
ハーバード大学卒のパックンは、「この中にトランプ側の味方はいないと思うので」とし、次のような見解を述べる。「野村さんは『何が起きているのかを把握できない』とおっしゃったが、アメリカ国民が選んでいる大統領の意見がわからない、その環境が問題。ジョンズ・ホプキンスやバークレー、ハーバードも、保守派がいないから国民のハートが掴めないのではないか」。
これに野村氏は、「僕自身、ポリコレやDEI(多様性、公平性、包括性)に行き過ぎはあったと都度声を上げていて、その反動が起こっているというのは非常にわかる。そういう意味の“わからない”ではなく、朝令暮改で、基準がはっきりしてないというテクニカルな意味合いだ」と説明。
また、「司法をものすごく軽視している」との懸念を示す。「マサチューセッツで捕まった学生がルイジアナに送られた時、裁判所は移送中止命令を出しているのに、無視して送るわけだ。また、今は戦争中なんだと言い張って敵性外国人法を使うが、これも最高裁判所は使えないという最終判断を出したものの、2人は賛成だった。圧力で司法も寄っていっているし、弁護士事務所も“一切国の仕事は渡さない”“取引した会社も国からの契約はいかない”と言われ、ほとんど折れている」。
佐々木氏は「彼ら(トランプ支持者)から言わせると、テントを置いたり建物を占拠したり、キャンパス内の治安が保てていないということがある。この前仲の良い友人に言われたのが、『(東京大学の)安田講堂を占拠されたらどう思う?』と。外国人が勝手にやってきてキャンパスの治安を乱すということが許せないんだと思う」と回答。パックンの「それをトランプが直そうとするのは正しいのではないか」との指摘には、「共和党のエリートはそう思っていると思う」と返した。
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