■カウンセリング普及率は日本で6%…「質の向上も大きな課題」

カウンセリング普及率は日本で6%
拡大する

 OECDによると、カウンセリングの普及率は、日本で6%と、欧米諸国の10〜15%と比較して少ない。また厚生労働省「労働安全衛生調査」からは、日本ではメンタル不調で休職・退職者が増加傾向である現状も見える。加えて自殺率(WHO調査)も先進国で最も高く、2024年は2万320人が自殺した。

 原田氏は「日本では、カウンセリングや心療内科の受診に、すごく心理的ハードルが高い。逆に欧米では、カウンセリングを受けていることが、ステータスになっている」とも語る。

 いかにハードルを下げればいいのだろう。「昔は語ることすらタブーだったが、だいぶ変わってきた。公認心理師はメンタルヘルスをどんどん啓発して、世間の偏見を減らしていかなくてはならない」。

 地域差においては「欧米は日本と比べると、無資格・有資格の線引きが厳しめだが、妙な占い師が心理相談していることもある」と説明する。そして、「困っているからと言って、どのカウンセラーも素晴らしいとは限らない。公認心理師は法律で『資質向上の責務』が定められている。学会発表や研修を受けるなど、我々の質の向上も大きな課題だ」と語った。

(『ABEMA Prime』より)

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