しかし、酒税収入の内訳(国税庁、課税事績の計数を集計)を見ると、ビール・リキュール系が大部分を占めるなか、焼酎は14.2%のシェアにすぎない。若者のアルコール離れも重なり、業界全体の売り上げも右肩下がりになるなか、海外マーケットに注目するのは時代の流れとも言える。すでに日本酒メーカーは、ウイスキー樽を使った新たな日本酒を売り出すなどのコラボで、新たな顧客開拓を模索している。

 二階堂氏も「焼酎の売り上げは今後、日本国内では減っていく。焼酎をスピリッツのジャンルの一つにしたいと考えたときに、アメリカ・カリフォルニア州に至った」と、海外進出の理由を説明する。

 スピリッツとは、蒸留酒全般を指す言葉だ。特にアルコール度数が高いジン、ウオッカ、ラム、テキーラなどが「世界4大スピリッツ」と呼ばれている。焼酎もそこに名を連ねようというのが、二階堂酒造のもくろみだ。

アメリカ進出の“大きな壁”
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