注目の中で争われた第1局は、伊藤叡王得意の相掛かりが志向されたが、約3年ぶりにタイトル戦線に復帰した斎藤八段が序盤から工夫を見せて力戦へと展開。長考合戦から伊藤叡王が局面を動かしに出たものの、一瞬の間合いで抜け出したのは斎藤八段だった。最終盤では白熱の攻め合いとなったが、挑戦者はひるむことなく前進を決断。そのまま押し切った斎藤八段がシリーズ先勝を飾った。
石川県加賀市で行われた第2局は、再び相掛かりの出だしから相中住まいの接近戦に。濃密で難しい中盤戦から、攻め合いへと展開した。繊細な折衝から主導権を握ることに成功した伊藤叡王は、強く踏み込み先手を圧倒。厚みを活かし、最後は一気に押し切りって待望のシリーズ初勝利をもぎ取ってみせた。
勝負所の第3局を制し、先にシリーズ“王手”をかけるのはどちらか。両者が繰り広げる熱戦から目が離せない。本局の先手番は伊藤叡王。持ち時間は各4時間。
(ABEMA/将棋チャンネルより)




