■上水道と下水道の違い
上水道と下水道には、どのような違いがあるのか。都市インフラが専門の近畿大学名誉教授、米田昌弘氏は「上水道と下水道を分けて議論した方が理解しやすい」と語る。まず上水道は「地表面から1〜1.5mの浅い位置に作るため、陥没は生じない」のだそうだ。
しかし下水道は、「10m程度の深い地中に、大きな径の管が走っている。管にクラック(ひび)が入り、土砂が落ちて、大きな空洞ができている可能性がある。その空洞が崩れれば、陥没事故になる」と説明する。加えて、「下水道管では硫化水素という有害ガスが発生して、人が直接助けに行けない問題もある」と指摘した。
■「作業の時間が限られてくるという大きな問題」
