将棋の伊藤匠叡王(22)に斎藤慎太郎八段(32)が挑戦する第10期叡王戦五番勝負第3局が5月4日、愛知県名古屋市の「か茂免」で行われている。シリーズは両者1勝1敗のタイで推移。本局を制し、先にタイトルに“王手”をかけるのはどちらか。注目の戦型は「相掛かり」となった。
伊藤叡王の初防衛か、斎藤八段7年ぶりのタイトル奪取か。五番勝負はそれぞれ後手番で白星を飾り、両者1勝1敗のスコアとなっている。
本局は第2局でシリーズ初白星を飾った伊藤叡王の先手番で、得意の相掛かりに誘導した。何としてでも2勝目を手にしたい斎藤八段も新構想を用意し対抗。すでに盤上には緊張感が走っており、全く気の抜けない展開となっている。
ABMEAの中継に出演した木村一基九段(51)は「現代調の、あまり見ない将棋に」とコメント。昼食休憩を前にした局面では、「伊藤叡王は一歩を犠牲にしているので、長引くと斎藤八段がリードする。伊藤叡王としては何らかの手を作らなくてはいけない。センスが問われるところでそれなりに悩むと思う」と印象を語っていた。
勝負所の第3局を制し、先にタイトルに“王手”をかけるのはどちらか。今後の展開から目が離せない。持ち時間は各4時間。
伊藤叡王、斎藤八段が選んだ昼食メニュー




