【写真・画像】名人3 1枚目
【映像】グラフにも注目…名人が描いた“藤井曲線”
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 将棋の第83期名人戦七番勝負第3局が5月9・10の両日、大阪府泉佐野市の「ホテル日航関西空港」で指され、藤井聡太名人(竜王、王位、王座、棋聖、棋王、王将、22)が挑戦者の永瀬拓矢九段(32)に102手で勝利。シリーズ成績を3勝0敗とし、防衛3連覇に“王手”をかけた。次戦が決着局となるか、永瀬九段が反撃なるか。注目の第4局は5月17・18日、大分県宇佐市の「宇佐神宮」で指される。

【映像】グラフにも注目…名人が描いた“藤井曲線”

 関西国際空港開港30周年を記念して開催された第3局。永瀬九段の先手で始まった注目の一局は、藤井名人が2手目に公式戦で2局目の採用となる角道を開ける一手を志向し、様々な戦型が想定された中で角交換を拒否して相矢倉の戦いに決まった。

 藤井名人は中住まいのバランス型に構え持久戦に備えると、スローペースの戦いに。1日目は千日手模様の局面で手番の藤井名人が40分を投じて封じ手とした。

 封じ手開封から再開された対局2日目。藤井名人の選択はさらに千日手を濃厚とさせる銀引きの一手だった。対局室の緊張感が高まったが、先手番の永瀬九段が打開の道を選んだ。ねじり合いの展開となると、藤井名人は形の堅さを活かしつつ丁寧な指し回しで主導権を握ることに成功。永瀬九段に力を出させない展開としてリードを拡大させていった。

 終盤戦は、果敢に踏み込んでと金を作った藤井名人の独壇場に。一瞬の間合いで6筋から先手の急所を突くと、永瀬九段の粘りの手順を断ち切ることに成功。最後は先手陣を完全包囲すると、相手に一度もリードを許さず“藤井曲線”を描いて後手番で快勝を飾った。

終局後の藤井王将、永瀬九段のコメント
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