“トランプ教皇”の自画像が示す米の教皇への憧れ
政治と宗教が選挙などにも強い影響力を持つアメリカでは、新教皇の誕生が国内政治にも波紋を及ぼす可能性が指摘されている。
トランプ大統領は中間選挙に向けて、教皇とどう向き合っていくのか。津山氏は次のような見解を述べた。
「アメリカの選挙では、キリスト教も含め宗教のグループというのは大きな票田なので、教皇と(パフォーマンスとして)ナイスな会談をして、来年の中間選挙につなげていこうと考えていると思う」
また、トランプ大統領は、少し前に自分が教皇に扮したAI画像をSNSに投稿している。これについてトランプ大統領自身は「自分がやったわけではない」と述べているが、アメリカ全体が持つ教皇への憧れを反映しているとも考えられる。
ただ、トランプ政権とレオ14世のスタンスには距離があるとみられている。新しい教皇レオ14世は同性愛者には距離を置いている可能性があると指摘されているものの、移民や貧しい人に寄り添う姿勢を持つ。また、ニューヨークタイムズによると、レオ14世にはクレオールという黒人の血が4分の1ほど混じっていると報じられている。こうした事からSNS上ではコアなトランプ支持者から反発の声も上がっているという。
また、レオ14世は枢機卿時代にXのアカウントを持っていたとみられ、その際、「J・D・バンスは間違っている。イエスは他者への愛を順位付けすることを求めていない」と題したカトリック専門メディアの記事を紹介していた事からトランプ政権とは距離を持つのではないかという見方が強い。
報道ベンチャーJX通信社、代表取締役の米重克洋氏は以下のように分析する。
「SNSはその人のキャラクターやものの考え方が如実に出る。自分の言葉で批判しているわけではないにしても、ニュースの記事をリツイートしているということは、そういう考え方にある程度同調していると見られる。トランプ政権やその支持者の考え方とはギャップがあるということは当然注目される。また、宗教と政治は、アメリカで切り離されてはいるものの、必ずリンクする」
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