今回の中東訪問について舛添氏は「シリアの制裁解除については、トルコのエルドアン大統領も電話で参加している。今回、サウジアラビアとトルコがシリアの制裁解除しろと。ちゃんとやってくれれば、(アメリカから)ボーリングを買ったり武器を買ったり、いろいろやると言って取引をやった」と説明。

 制裁解除の影響については「シリアは2024年にアサド政権が倒れた。支援していたロシアがウクライナで忙しくてシリアの面倒を見られなくなったから。シリアを復興しないといけないが、力関係が大きく変わる。今までイランが(シリアを)サポートしていたのがサポートできなくなる。トルコはシリアの内紛がえらい迷惑で、350万人ぐらいの難民が入ってきてどうしようもない。それが来なくなって、トルコに逃げていた人が祖国にどんどん帰っていってくれれば負担が減る。アメリカ、サウジアラビア、トルコも含めて、イランをどう封じ込めるかということが今からの最大の争点になってくる」とした。

 加えて「ただ、核兵器の開発をどうするかという話で、どうも裏でまとまりそうな話も出てきている。だから、非常に大きく中東の力関係が変わるんじゃないかというのが今の見立てだが、何が起こるかわからない。今回はシリアのアサド政権がぶっ倒れちゃったことと、中東歴訪の成果が出てきたことは大きな変化だ」と述べた。

 また、トランプ大統領の思惑として「全てはアメリカの有利になるようにすること。ウクライナの鉱物資源をいかに取るか。それから戦後復興でいかに儲かるかだと思う。場合によっては、『ヨーロッパは勝手に安全保障をやってよ。NATOから俺のところいなくなったっていいんだ』くらいのことを言っちゃうので。こういう人が世界一の大国のアメリカの大統領であっていいのかという感じはする」との見方を示した。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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