しかし、この映画が公開されて8年、コメ農家を取り巻く環境は大きく変わったという。
「現状は描かれた世界よりも、もっと悲惨な感じになっている。映画のなかでは、お父さんが70歳ぐらいで亡くなるが、実父は82歳で亡くなる。馬力のある責任感があって頑張ってやろうとしてる農家が高齢化で亡くなっている。
そもそもできない田をボランティアみたいな感じで引き受けて、返した時にその田んぼが一気に耕作放棄地になってしまって、そういうのが実は直接のコメ不足の原因になっている」
農水省の調査によると、農業従事者で最も多いのは65歳以上で69.6パーセント、兼業農家は77.7パーセントにも達し、別の仕事で農業の赤字を補填しているケースが多いという。
安田監督がコメ作りを続ける理由
