「僕は補助金だとやる気がなくなる。補助金は誇りの問題でもある。基本的には政府の買い上げ価格を経営が成り立つぐらいまで高く上げて、そして頑張っていいものを作ったら、いい値段でたくさん買ってもらえるという、そこの買い上げ価格をまず今の数倍、2倍3倍に上げて、それを消費者に安く卸すという、国策としての主食を守るという意味で、政策転換のなかでやっていかないと難しい。いわゆる経営的な問題を、補助金をもらうから言いなりにならないといけない。経営の自主性を失うというのが怖い」

 それでもコメ作りを続ける理由は、亡き父親の姿だった。「親父は赤字と分かっているのに、困っている人たちの田んぼを何十も預かっていて、頑張っていた姿を見ている。僕もその子としては、すぐに自分で諦めるわけにはいかない。日本中でお米を頑張って作っている。僕だけのことを分かって欲しいということではなく、日本中のお米を作っている農家が、どういう気持ちで今取り組んでいるかを分かって欲しい」と涙をこらえながら訴えた。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

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