将棋の第10期叡王戦五番勝負第4局が5月26日、千葉県浦安市の「ハイアットリージェンシー東京ベイ」で指され、挑戦者の斎藤慎太郎八段(32)が伊藤匠叡王(22)に125手で勝利。この結果、シリーズ成績は両者2勝2敗となり、五番勝負はフルセットが確定した。注目の最終局は6月14日に千葉県柏市の「柏の葉カンファレンスセンター」で指される。
挑戦者の斎藤八段が熱戦を制し、五番勝負のフルセットを決めた。シリーズで初めて角換わりが志向された本局は、ともに端の位を取り先手は矢倉、後手は浮飛車に構えて今後の激戦へと備えることに。互いの間合いを図るように、スローペースでどこまでも長い中盤戦が繰り広げられることとなった。
本格的に局面が動き出したのは、両者1分将棋に突入後。星取りで後がない斎藤八段は、積極的な手を繰り出して伊藤叡王へと迫っていった。一進一退の激しい攻防が繰り広げられると、わずかな隙を縫って斎藤八段が主導権を握ることに成功。互いに秒読みが続く緊張状態だったが、攻め合いからじりじりとリードを拡大。激戦の終盤戦を押し切って待望の勝利を飾った。
伊藤叡王、斎藤八段の終局後コメント




