片山さん流・投資先の選び方とは?
“予告ホームラン”で莫大な利益を生むことに成功した片山さん。そもそも、なぜ住信SBIネット銀行株を大量に買っていたのだろうか。理由を2点述べた。
「まずは日本が電子決済やネット銀行の普及で遅れていたが、海外の状況から見てキャッチアップすることは必然だと考えた。20年前にネット証券が出てきて、利便性とコストの低さでシェアを席巻していったのと同じようなストーリーが起きると考えた」
「もう一つは、当時シリコンバレーバンクの破綻と、あとクレディ・スイスの救済があり、金融マーケットがかなり荒れていた。投資高株への投資に極めて慎重になっていたため、ここで大きく買っていくことのリスクはほとんどないだろうと考えた」
片山さんは、普及が必至と語るネット銀行について熱視線を向けている。
「まだまだシェアが低く、ただ短期的には預金の獲得競争などが厳しいため分からないが、10年、20年というタームで見れば、既存の銀行からネット銀行へのシフトは着実に起きていくのではないか。まだそのストーリーの途上だと思っている。楽天銀行が楽天経済圏で非常に強かったため、対抗軸として今回ドコモが入ってくる。ただそのBaaS従来のいろいろなお客さんに開放していくところも、これまで通りやっていくと言っているため、非上場になるが進捗は今後も注目していきたい」
今回のような、「社会や産業の大きな構造変化に乗っていくような投資が好き」と話す片山さんだが、「投資をするうえで重要なこと」を以下のように語った。
「大きな社会のトレンドに乗っていくことは、難しい分析を必要とするわけではない。今、起きていることを観察すると、延長線上にある話ということが多い。日々流れているニュースや、身の回りで起きていることに対して、いつもよりもアンテナを立てる。『これは将来のどういった変革につながるだろう』と想像力を働かせていくことは投資に非常に生きてくると思う」
また、第一生命経済研究所経済調査部 首席エコノミストの永濱利廣氏も、以下のように説明する。
「大きく産業構造変化が起こる分野だと、イノベーションが活発な情報関連。そういう銘柄でも、あまり知られていない新興の情報関連の銘柄などを物色し、新NISAの成長投資枠で保有していると、その中のいくつかのうちの1つが大化けしてかなりの利益が得られる夢もある」
(『ABEMAヒルズ』より)
この記事の画像一覧
