イスラエルのネタニヤフ首相は、イランの最高指導者ハメネイ師の“暗殺”を企んでいたとされるが。しかしアメリカのトランプ大統領の反対で、実行には至らなかったとみられる。
国家機密などを専門とする日本大学危機管理学部の小谷賢教授は、「ハメネイ師を殺害してしまうと、イランはもう収拾がつかなくなる。アメリカはイスラエルの誰と交渉すべきか、その相手がいなくなることで混乱になる。混乱によって、また戦争が始まることをアメリカは恐れた」と考察する。
「暗殺」とは、主に政治上の立場や思想の相違などから、ひそかに要人を狙って殺害することを指す。権力や影響力を持つ人物を亡き者にすることで その後の世界を自分の望む姿に変えようとする「殺人行為」だ。人を殺害すれば死刑にもなる重罪だが、国家の名のもとに「暗殺」となれば 無罪放免ということなのか。
小谷教授は「暗殺というのは、基本的には国際法でも何も定められていない。グレーゾーンの活動なので、うまくやれば外交問題にもならずに済む」と説明する。
発端はイスラエルの先制攻撃
