イランとイスラエルが停戦に合意したとトランプ大統領がSNSに投稿したが、両国から正式な発表はまだない。中東の状況はどうなるのか。『ABEMA ヒルズ』では、東京大学中東地域研究センターの鈴木 啓之特任准教授に詳しく話を聞いた。
━━トランプ大統領がイランとイスラエルが停戦に合意したとSNSに投稿。その後ロイター通信によるとイラン高官も同意したということだが、この背景はどのように見ているか?
「トランプ大統領としては、イランとアメリカの対立をここで終わりにしたい、幕引きにしたいという意図を感じる。またアメリカが主導権を握って地域情勢の安定化を図る。そうしたリーダーシップを示したいという意図も感じ取れる」
━━21日には、アメリカ軍がイランの核施設3カ所に空爆をした。フォルドゥ、ナタンズ、イスファハンだが、どういった施設か?
「フォルドゥとナタンズに関しては核関連施設であり、核物質の濃縮を行っていると言われている。一方で、イスファハンに関しては、実験炉を備えた核技術の研究所という位置づけである」
━━米軍は14発のバンカーバスターを実戦初使用。地下にあるとされる核施設は破壊されたのか?
「特にフォルドゥは地下深くにあると言われている。衛星画像で確認されている限りでは、少なくとも2箇所に3発ずつのバンカーバスターが打ち込まれている。少なくとも着弾しているのが確認されている。地下の施設に関して何かしらの影響があったと考えるのが妥当だが、実際の被害の大きさは未だに明らかではない。イラン当局の話として『核関連物質が事前に持ち出された』といった情報もある」
イラン側は報復として、カタールの米軍基地にミサイル攻撃
