子どもの名前を自由に決められない
続いて田島記者が訪れたのはハンガリー。ここでは子どもの名前をつける際に「命名リスト」を使用する。
ハンガリーでは子どもの名前は自由に決められず、公的な命名リストが存在し、そこから名前を選ぶのだ。
首都ブダペストにあるハンガリー言語学研究センター「名前委員会」のハオベル・キティさんは「命名リストの必要性が明確に意識されたのは1950年代ごろ。国の行政全体で国民が使う名前の種類・つづり方をある程度管理・規制する必要があった。また国民がどんな名前を使ってよいのかを知りたいというニーズがあったこともある。その後、命名本が1971年に出版された」と説明。
しかし、1990年代に転機があったという。
ハオベル・キティさんは「ハンガリーは、20世紀はソビエトの独裁態勢下だった。しかし1990年代にその体制が終わり、社会や価値観が大きく変わった。変化を受け、名前のリストも拡充やアップデートが必要になった」と経緯を語った。
現在はおよそ4700の名前がセンターのサイトに載るほど増加しているというが、最近は小説・マンガ・映画に登場するような変わった名前を望む人もいるという。
「ベーコンダブルチーズバーガー」に改名
