まさかの切れ負け
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 ハプニングが起きたのは最終盤だ。120手目、斎藤六段が△3八歩と詰めろをかけたところ、菅井八段は3七の地点にいた桂馬を跳ねて、自玉の脱出ルートを確保しようとした。この時、残り7秒。ここから4秒かけて考えてから、残り3秒で次の手を指そうとしたところ、駒が手につかずそのまま残り時間は2、1、そして0秒となり時間切れに。解説していた遠山雄亮六段(45)も思わず「あー、危ない。あっ!」と声を出していた。

 切れ負けした菅井八段も苦笑いするしかなかったが、遠山六段は「局面は先手が苦しかった。手段をぎりぎりまで探したけども、仕方ない負け方だったかな」と、切れ負けにならなくても斎藤六段の勝利濃厚だったと振り返った。ただ、ファンからは早指しの能力も高い菅井八段の切れ負けに「何てこったい」「つまめなかった」まさかの時間切れ」と驚きを隠せなかった。

ABEMAトーナメント2025 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり今回が8回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士7人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全8チームで行われる。予選は4チームずつ2リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。
ABEMA将棋チャンネルより)
 

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【映像】フルセットの大激戦を振り返るチーム伊藤とチーム菅井
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