大躍進した参政党や“歴史的大敗”をした自民党など、さまざまな動向が見られた今回の参議院選挙。
ニュース番組『ABEMAヒルズ』では、コメンテーターで日本大学危機管理学部教授/東工大特任教授の西田亮介氏と総括した。
今回の参院選では自民党・公明党が議席を大幅に減らし、国民民主党・参政党が大幅増となった。また、投票率は前回の参院選と比べて6.46ポイント増え58.51%に。
参政党の2つの“隠し玉”
西田氏は、大躍進した参政党が他党へ与えた影響について以下のように語る。
「外国人問題についてトレンドにしたのは、参政党だ。参政党が言い出して、多くの人々の不満や問題意識に火がついた。トレンドを作った。賛否両論がネットに溢れている。このボリューム感は、みんながみんな、外国人に対して規制を厳しくしなければいけないということを主張しているわけではなく、それに対して反対するような意見も含めて、一気にネットの中で話題になった。それを受けて各党がもっぱら、参政党の後に続くような形で、外免切り替えなど規制を強化していくといったことを、自民、公明、令和、国民民主などが主張し、立憲や共産党などが共生していくんだと主張した。いずれにしても、この話題をセットしたトレンドセッターは参政党だ」(西田亮介氏、以下同)
さらに参政党の政策の設定の仕方にも、ポイントがあったという。
「減税や子育て支援などが入っていて、実は今人気の政策を全て自分たちのメニューに並べた。その中にいくつかエッジが効いた政策として挙げたのは、先の外国人問題であり、もう1つは憲法だ。これもやはり賛否両論を大きく呼ぶことになった。この2つが参政党の隠し玉で、決定打になったと考えている」
そして、13議席を増やし、大きく議席を増やした国民民主党については。
「参政党に関して、やや極端な方向に振っているという声も多かった。ここで注目すべきは国民民主党だ。選挙の前から勢いがあるのは明らかで、参政党をやや極端だと思った層は国民民主党にしておこうと思ったのではないか。減税中心に打ち出しているという意味では、両者は似ている」
山尾志桜里氏や須藤元気氏の指名問題などが話題となったが、最終的に影響はあったのだろうか。
「選挙戦の序盤においては影響があった可能性は否定できない。ただし、中盤戦、終盤戦と進む中で、参政党の存在感や躍進、外国人問題に関する政策などの中で影響はどんどん小さくなっていったのではないか」
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