ボートマッチを戦略的に活用する政党
最後に西田氏は、今回の選挙で気になった点として、自分の政治思想に近い政党や候補者を測定できるインターネットのサービス、ボートマッチをめぐる政党側の戦略を挙げる。
「ボートマッチが多くの人たちに受け入れられるようになってきた。しかし、ポピュラーになるにつれて、ボートマッチの仕組みを生かして訴求力を高めていこうとする政党側のアプローチも見られたと考えている。参政党の神谷代表のお話を伺ったことがある。先程述べたように、外国人問題をトレンドセッティングとして打ち出して、他の政党が後追い的に同士の政策を打ち出し、その他の政策は人気がある子育て支援や減税などを打ち出していく、これは意図的に確信犯として行ったことなんですかということをお伺いしたことがあるが、『そう』だという風におっしゃっていた。つまり、多くの政党が同じような主張を打ち出すと、そこでは差別化ができなくなる。むしろ、ボートマッチなどを通じて並んで示されると本格政党としても見えてくる」
手段が増え便利になった一方で、選挙運動期間中に政策を修正する政党、『政策について注目しなくていい』といった発言をする政党もあったという。
では有権者はどのようにして政治家や政党を選ぶのか。
「一度、自分が投票した政党や政治家を長く見ていただきたい。次の時にどうなっているのか。その主張が変わっているのか、変わっていないのか。自分が信任した時と変わっているのか、変わっていないのかを見ていっていただきたい。態度変容というが、政治における推しの対象も状況に応じて変えていくべきだ」
(『ABEMAヒルズ』より)
この記事の画像一覧
