ベテランと呼ばれるのは、まだ早かった。「世界水泳シンガポール2025」18日目が7月29日に行われ、女子100m平泳ぎ決勝では鈴木聡美(ミキハウス)が自己ベストを0秒13更新する1分5秒78のタイムで4位に食い込んだ。34歳ながら記録を更新し、さらにはメダル圏内まであと一歩という力泳に、解説者からは「信じられないですよ」「メダルまで0秒14…くー!」という気持ちの入ったコメントも飛び出した。
勢いのある若手実力者たちにひるむことなく、前半から勝負に行った。50mのターンは全体5位。前半から飛ばした選手たちが必死に泳ぐ中、鈴木はベテランとは思えぬ力泳で1人抜き、もう1人抜けばメダル獲得という大チャンス。惜しくも届かず4位には終わったものの、スタンドで見ていた日本選手団からも大歓声。レース後、鈴木は悔しそうな表情も見せたものの、しっかりと力を出し切った。
ベテランが驚きの力泳
