地球の自転スピードが変化する要因

地球の自転スピードが変化する要因
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 長期的にみると1日の時間は長くなっているが、ここ10年でみると少しずつ短くなっているという。

 布施氏は、地球の自転スピード(1日が長くなったり短くなったりする)が変わる要因に「月と海水の影響」「風の影響」「地球温暖化による氷河の融解」「地球の核(コア)の回転が変化」などがあるという。

「月と海水の影響、潮汐摩擦で地球はだんだん遅くなる方向に働く。そして風の影響。冬になると日本の辺り、西から東に強風が吹く。ハワイに長いこと住んでいたが、ハワイから日本に帰ってくるときは飛行機で10時間ぐらいかかる。日本からハワイに帰るときは7時間ぐらいで帰れた。それぐらい風が強くなる。その影響で、地球の自転はやはり遅くなる」

「あとはコア、地球の中心。地球を包丁で(真ん中から)切ったとすると、卵みたいな構造になっていると私たちは推測している。これは地震波によって観測をしている。外側の私たちの暮らしている地殻という硬い部分、それから白身に相当するところをマントルと言うが、そこは固体の岩、ゆっくり動いている部分。黄身の部分は核と言っているところ。地球の場合は2重構造になっていて、液体の鉄の中に固体の鉄がある。そういう構造をしているのではないかと私たちは推測しているが、その核の動きの影響で地球の自転が速くなっているという考えがある」

なぜ、風や温暖化で地球の自転速度が変わる?
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