■ミドル世代転職の背景にある変化
転職エージェント「マジキャリ」代表の末永雄大氏は、ミドル世代の転職が大幅に伸びている要因について、「ひとつは労働人口不足。かつて35歳の転職限界説という言葉もあったが、近年は需要側の問題として、30代だけでなく40代、50代であってもチャンスがある」。
さらに、「キャリア観の変化がある。これまでは終身雇用や年功序列といった美徳があったが、それが自律的なキャリアを作っていくという意識へと変化している。また、大企業神話の崩壊もあり、AIの話もそうだが、好業績であってもリストラする大企業が増えてきた。そういった背景があると捉えている」と語る。
そしてミドル世代の転職者の傾向について「以前までは何回か刻んでいる、特に外資系企業を含めた方が多かったが、ここ最近は、1社経験の方がちらほら出てきた」と答える。
特に40代の転職理由には業界や会社に対する将来の不安があるという。「50代の方であれば、もうちょっとで逃げ切れる感覚はあるものの、まだ20年、下手したら25年、30年ある。そうすると最後のチャンスと思って、業界を変える方が増えている」。
■40代で未経験の業種に転職した当事者
