■転職前に「副業をするのが1番いい」

ミドル世代に求めること
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  リディラバ代表の安部敏樹氏は、採用面談を行う立場から、「『あなたは何がしたいんですか?』という点を採用面接プロセスでしっかりと見極め、お互いに理解できるプロセスを踏んだ方が、入社後のオンボーディングが早くなる」と指摘する。

 異業種からの転職者のオンボーディングのコツについては、「仕事の本質を理解し解きほぐしていくことや、どれだけハードシングスを経験してきたかを見極めること」を挙げる。「ハードシングスを多く経験してきた人は適応能力が高いため、『ここまで遠い場所でもなんとかなるかもね』といった判断ができる」。

 また、一番いいのは、「1年目の給料をちょっと下げる」ことだといい、「中途採用で来る人の給料が高いと、元々いる社員が『なんでこんなことできないの?』と感じ、『なんで自分より高い給料の人に、一から教えなきゃいけないの?』という感情が確かに存在する」との見方を示した。

  末永氏は、ミドル世代の転職は「難しいし、リスクは大きい」と捉えている。そのため、「どんなリターン、目的を果たしたいのかを明確にし、覚悟を持って主体的に入社後に行動できるかが非常に求められる」と強調した。 

 ケンタ氏は、転職を悩むミドル世代に対し、「環境の違う人とたくさん会って話した方がいい。自身の会社やコミュニティだけでは固定観念があるため、趣味やバーなどで会うような、全く違う生き方をしている人から話を聞き、どの生き方が一番幸せを感じるかと考えることが、すごく意味があると思う」とアドバイスする。

  この意見に末永氏も同意した上で、「できれば社内規定を確認して副業をするのが1番いいと思っている。様々な会社やベンチャー、スタートアップ、全く異なる異業界の文化をクライアントとして経験することは、一石二鳥だ」とした。

(『ABEMA Prime』より)

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