追い打ちかける「物価高」と「コメの価格の高騰」

浅野綾希子氏
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 同団体が食品を配付しているひとり親家庭の世帯数の推移を見ると、今年6月の配付世帯数は、前の年の同じ月と比べて約7割増え、7月も前の月と同じ水準となっている。

 さらにこの夏、特に追い打ちをかけているのが、「物価高」と「コメの価格の高騰」である。利用者への調査では、「コメの価格高騰が夏休みの食事にどう影響すると思うか」との質問に、58.0%の保護者が「自分が食べるコメの量が減る」と回答した。

「成長期の息子が2人いるので自分はあまりコメを食べないようにしているが休みになるとコメの消費が倍になるので、経済的にコメが確保できるかかなり心配」(保護者の声)

 支援団体によるとコメ価格が高騰する以前、コメを食べることでお腹を満たしていた家庭も少なくなかったということだが、今年の夏休みは状況が異なる。

「コメ(価格)が高騰し経済的に購入が難しくなっている中で、『子どもには給食でコメを食べてもらっている』『給食以外でコメを食べていない』ケースもある。夏休みは給食がないため、主食であるコメを食べられなくなる状況も見られる。かなり深刻だ」(浅野綾希子氏)

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