お客さんを乗せて走れるようになるまで、平均半年がかかる。人力車の引き方だけでなく、交通ルールや浅草の歴史や地理、人気店の情報、さらには接客まで体にたたき込まなければならない。そして合格率約10%という卒業検定に合格して、初めてお客さんを乗せることができる。
審査は西尾社長が自ら行う。「合否の基準は明確にある。『観光ガイドなんて、カセットテープ・録音したものを流せばいい』ではなく、“人間である必要性”は何か。人の感情に寄り添えることだ。僕は基本的に(指導は)上り坂にしようと思っている。ずっとキツイ状態。下り坂を望んでいる人たちは、少しでも上り坂があると、『こんなのやってらんねぇ!』と言い始める」。
初めて卒検に挑む女子大学生
