将棋の伊藤園お~いお茶杯第66期王位戦七番勝負第5局が8月26・27日に徳島市の「渭水苑」で指され、藤井聡太王位(竜王、名人、王座、棋聖、棋王、王将、23)が挑戦者の永瀬拓矢九段(32)に91手で敗れた。この結果、藤井王位は2日制の七番勝負17回目の登場で初めて“連敗”を喫し、シリーズ成績は藤井王位の3勝2敗となった。防衛まであと1勝と迫っているものの、第4・5局でまさかの連敗。注目の第6局は、9月9・10日に静岡県牧之原市の「平田寺」で予定されている。
防衛にあと1勝に迫っている藤井王位が、まさかの連敗で“急ブレーキ”を喫した。徳島市を舞台に争われている本局は、角換わりの出だしから先手の永瀬九段が早いペースで飛ばし、藤井王位が一方的に時間を使う展開に。1日目の午後は長考合戦となったものの、永瀬九段の深い研究が行き届いていたか、挑戦者ペースでの進行となった。
永瀬九段の封じ手開封から再開された対局2日目は、意表の応酬から予想外の進行に。やや苦しい時間を過ごすこととなった藤井王位は、打開を目指して敵陣に強く踏み込む決断を下したが、永瀬九段が冷静な対応を見せて優勢を築いていった。藤井王位は宙を見上げる仕草やがっくりと肩を落とす様子も見られ、早期の投了を告げることとなった。
藤井王位、永瀬九段の終局後コメント




