勝利した永瀬九段は、「角換わり対右玉という将棋で、重要な局面が多かったと思う。途中までは予定だったが、難しい局面が多かった。もう一局指せるので、精一杯準備して頑張りたい」とコメント。敗れた藤井王位は「1日目の時点でかなり苦しくしてしまった。形勢判断が甘く、課題の残る一局だった。前局と本局、内容の良くない将棋が続いてしまったので、そういったことがないように終盤まで難しい局面が続くような将棋が指せるように第6局に向けて取り組んでいきたい」と話し、悔しそうな表情を見せた。
この結果、藤井王位のシリーズ成績は3勝2敗に。両者にとって通算40局目の対戦は永瀬九段に軍配が上がり、両者の通算対戦成績は藤井王位の29勝、永瀬九段の11勝となった。なお、藤井王位が永瀬九段に連敗したのは、2023年8月31日に行われた第71期王座戦五番勝負第1局以来2年ぶり3回目。さらに、2日制のタイトル戦には17回目の登場にして初めて2連敗を喫することとなった。
また、両者が激突した七番勝負で第6局が行われるのは初となる。注目の第6局は9月9・10日に静岡県牧之原市の「平田寺」で予定されているものの、その間の9月4日には同学年のライバル・伊藤匠叡王(22)を挑戦者に迎えた王座戦五番勝負が開幕する。王座戦開幕局は、海を越えてシンガポールでの開催されることもあり、藤井王位にとっては最強の挑戦者両名はもちろん、超ハードスケジュールとも戦うことになりそうだ。
以前として3勝でリードしている藤井王位が次戦で防衛6連覇を決めるのか、永瀬九段が猛追で追いつくのか。両者の大激戦からまだまだ目が離せない。
(ABEMA/将棋チャンネルより)
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