この混乱を他の市長はどう見ているのか。2025年の「M-1グランプリ」への出場を表明した、福岡県太宰府市の楠田大蔵市長に話を聞いた。「M-1」へチャレンジした理由については「もう次の市長選挙に出馬しないと表明をしたため、最後の町おこし、最後のPRをしたいと、今回チャレンジすることになった」と説明したうえで、伊東市の問題については「政治家という仕事は、直接市民に選ばれるという立場。市のトップになるため、やはり引き際は大事だ。信任・信頼がないと、施策自体が進められない」と語る。
この発言は、楠田氏自らの経験に基づく。太宰府市では8年前、前市長が給食費無償化を撤回し、議会が対立した。市長は議会を解散したが、撤回に反対する議員が多数当選し、前市長は失職。楠田氏が当選したという混乱があった。
この経験から「市長は良くも悪くも、直接(選挙で)選ばれていて、権力も集中している。最初に公約したことや、市民が選ぶ条件が変われば、そこはもう1回出直しなり(をすべきだ)」と話す。
そもそも地方自治とは何か
