地方議員をめぐっては、その実態を赤裸々に告白する本を出した市議もいる。『おいしい地方議員』著者である、神奈川県秦野市の伊藤大輔市議は、「年俸762万円、公務38日、市議選の競争倍率1.17倍。報酬は市議自ら決定できるし、手を抜こうと思えばいくらでも抜ける。兼業でやるなら最高の仕事だ」と語る。

 書籍では「(秦野市議の)年俸を労働日数で割ると、日給およそ20万円。さらに時給換算すると、約2.9万円/時。経験上、議会の開会日や議員連絡会は、ほぼ午前中に終了し、委員会や一般質問のある日でも17時を回ることはまれなので、実際の時給はおそらくもっと高い」と説明されている。

 著者の伊藤氏は2019年、地元への大型企業誘致に疑問を感じ、秦野市議になった。しかし、使命をもって市議になった伊藤氏が垣間見たのは、“おいしい生活”にしがみついているように見える市議の姿だった。

議員報酬の全国平均は42万円、トップは横浜市の95万円
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