さらに、伊藤氏は「2期目の秦野市議選は著書を読んだ人で盛り上がった。定数24のところに36人と、史上最多級の候補者が出た。7人くらいは相談に乗って、『市議の仕事はこうだ』と話した。その中から約4人の新人が当選したが、ふたを開けると、僕の仲間になってくれる人は1人もいなかった」と振り返る。
その理由は、「反市長の立場を取っているため、1期目も1人でやっていた。ローカル議会は“オール与党”になっていて、市長の権力になびく。どんな思いを持っていても、議会に行ったら市長側と仲良くした方が、自分に投票した有権者に顔向けできる。『目の前の道路を直してくれ』ということも、反市長的な立場より、市長援護の立場から言った方が、人間だから聞いてもらえる。2期目は1期目のようにぶっ放しても仕方ないと、モノの言い方に気をつけている。『NOを言えない秦野市議会は機能不全だ』などもオブラートに包むように話すと、意外と『結構いいやつだ』となって、最近は気に入られつつある」と語る。
花村氏は「私もモノの言い方に気をつけないといけないと感じている。理想だけ固めていても、仲間を作らないと議会の中ではつらい。作法や仲間作りなど、同志を集めることが非常に大切だ。地方議会では首長の力がとても強く、二元代表制と言っても、本当の意味でイコールではないなと感じる」との感想を述べた。
舛添要一氏が二元代表制の問題点を指摘
