朝乃山、宮乃風、ともに人気力士の対決ということもあり、両力士が土俵に上がると必然的に館内の声援は熱を帯びた。その後も粛々と仕切り動作が続き、いよいよ行司・木村吉二郎の「待ったなし」の声で軍配が返った。しかし…

「いけ!あさのやま」「みやのかぜ~」「あさのやま!」

 さらに両力士が手をつき、立とうとした次の瞬間にも「いけーー!」と怒鳴り声にも似た声が静寂を切り裂いた。

 それから少し間をおいて右を差すように先に立ったのは朝乃山。対する宮乃風はその右腕を抱えるように朝乃山を組み止めると頭をつけて低い体勢に。左上手を取った朝乃山は腰を落とし、逆襲を食わぬようにジリジリと土俵際へ。最後はぐっと腰を落とし、宮乃風を寄り倒した。敗れた宮乃風は4敗目を喫した。力のこもった一番。決着がつくと、朝乃山は左手で宮乃風の体をポンと一回。館内は大歓声に包まれた。

 昨年の名古屋場所で左ひざ前十字靭帯を断裂し、長期休場が余儀なくされていた朝乃山。番付は幕内から三段目まで転落していたため、ようやくの関取復帰で再注目の今場所だけに、声援が熱を帯びるのは仕方がない。

 ただ日本相撲協会ホームページ内にある『相撲競技観戦契約約款』第3章「観戦」第8条「禁止行為」において「過剰な応援、その他理由の如何を問わず、他の観客に損害を及ぼしうる行為」「その他相撲競技の進行及び施設管理の運営に妨げとなる、または他のお客様に迷惑を及ぼすと判断する行為」などと明記されている。みなが気持ちよく観戦できるように配慮が求められている。(ABEMA大相撲チャンネル)

2025年11月場所 千秋楽

更新日時:2025/11/23 19:08
※ ○=勝ち、●=負け、□=不戦勝、■=不戦敗

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