混乱が起きているのは、踏切だけではない。鎌倉高校の前では、止まった車から、続々と外国人観光客が降りてきた。道をふさぐため、付近には渋滞が起き、クラクションが鳴り響く。車が通れない迷惑な状況に近隣住民が「おい!何やってるんだよ!」と怒声をあげる。
近隣住民は「もうひどい。お彼岸やお盆にお墓参りに来ると、トイレなんて本当に入れないぐらい。(駅の)ホームの中もすごいし……」と嘆く。分譲住宅を購入した男性も「移住して20年近く。駅も無人駅で、当時は(観光客は)ほとんど歩いていない。今は線路の下にゴミ。庭にもよく捨てられる」と明かす。
鎌倉市は警備員を配置し、日本語・英語・中国語・韓国語の看板や張り紙で注意喚起しているが、解決の糸口は見えていない。さらに先週から、踏切前の高台にある公園を専用の撮影スポットに指定した。
鎌倉市議の細川まなか氏(36)は「もともと普通の公園だったところの植栽をカットして、仮設の手すりを付けて撮影スポットにした」と語るが、ほとんどの人は線路付近まで降りてきている。「アニメと同じ画角で取りたい人が多く、なかなか誘導しきれない」そうだ。警備員を増員し、撮影場所へ誘導する策を試みているがらちがあかない。
深刻なのが“トイレ問題”…
