新三役で臨む今場所も十日目に勝ち越しを決める好調ぶり。十二日目は先場所史上最速で初金星を獲得した際の相手、豊昇龍と対決した。立ち合い低い姿勢で当たると、張ってくる豊昇龍を突き放して土俵際まで追い詰め、すかさず左下手を取る速攻相撲。目まぐるしい攻めに今場所無敗で絶好調の豊昇龍も対応できず、最後は鮮やかな切り返しで安青錦が横綱を裏返した。衝撃的な番狂わせに館内大興奮、座布団が飛び交う事態に発展した。切り返しで勝った安青錦は9勝目。敗れた豊昇龍は今場所初黒星となる1敗目を喫した。
無敗の横綱を引きずり下ろす値千金の白星に館内のボルテージは高まる。と同時にさまざまな角度から座布団が舞ったが、そのうち、向正面からすごい勢いで飛んできた座布団が土俵を降りる豊昇龍のすぐ背後の着弾。横綱への直撃は免れたが、一歩間違えば…という危険な場面だった。そのことに気づいた呼出が慌てて土俵に上がり、拾い上げた。
なお座布団が舞う光景は昔から大相撲中継のワンシーンとしてあるが、現在では「相撲競技観戦契約約款」第3章「観戦」の第8条「禁止行為」に「土俵上への乱入、土俵、座席、通路、階段等の相撲場への物品の投げ入れ、柵、手すり等へのよじ登りやまたがり行為、座席範囲以上に身を乗り出す行為、その他自己または他人の生命、身体、財産に危険を及ぼす虞のある行為」と記されており、禁止行為に該当する。何事も節度が求められている。(ABEMA/大相撲チャンネル)
この記事の画像一覧2025年11月場所 千秋楽
更新日時:2025/11/23 19:08
※ ○=勝ち、●=負け、□=不戦勝、■=不戦敗


