【MLB】ダイヤモンドバックス 0—8 ドジャース(9月25日・日本時間26日/フェニックス)
山本由伸投手が6回無失点の快投を見せ、大谷翔平投手もキャリアハイに並ぶ54号2ランを放つなど、日本人コンビが攻守で輝きを放ち、チームを4年連続23度目の地区優勝へと導いた。試合後、優勝セレモニーの熱気が冷めやらぬ中でカメラが捉えたのは、大谷らしい気配りのワンシーンだった。
記念撮影を終え、シャンパンファイトに向かうため、ロッカールームへ移動を始めたドジャースの選手たち。歓喜の輪の中で大谷は、自身の後方を歩いていたアーロン・ベイツ打撃コーチに拳を差し出し、グータッチを試みた。
しかし、周囲の熱気に包まれていたためか、コーチは気づかず背を向けてしまう。ほんの一瞬、グータッチが“スルー”された格好となったが、大谷はそこで終わらせなかった。
コーチの肩口にそっと触れるようにして振り向かせると、再び拳を突き出す。今度はしっかりと笑顔で拳を合わせ、互いに労う仕草を見せた。選手から厚い信頼を寄せられるベイツコーチと交わしたグータッチは、短いやり取りながら温かさに満ちていた。
シャンパンが飛び交う祝宴を前に、大谷は一人の仲間を気遣うことを忘れなかった。プレーだけでなく立ち居振る舞いでもチームを支える姿は、グラウンドでの豪快な一打と同じように、ファンの心に残る“54号級”の密かな名場面となった。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)



