将棋の藤井聡太竜王(名人、王位、王座、棋聖、棋王、王将、23)に佐々木勇気八段(31)が挑戦する第38期竜王戦七番勝負は10月4日、東京都渋谷区の「セルリアンタワー能楽堂」で第1局2日目の対局を行っている。
封じ手開封から再開された開幕局2日目。佐々木八段が前日に封じた一手は、評価を落としてでも前へ出たいという意思を感じさせる角引きだった。勝負は激戦へと突入しており、一瞬も目が離せない展開となっている。
ABEMAで解説を務めた竜王経験者の森内俊之九段(54)は、「予想外の横歩取りの出だしから始まり、早い段階から定跡を離れた力戦の将棋になった。徐々に藤井竜王がポイントを稼いで順調に進めているという印象。佐々木八段はいろいろと勝負手を繰り出して手をつなげていきたい。今は辛抱してその後チャンスを見つけることができるか」と進行を振り返っていた。
昼食休憩時点では、ABEMAの「SHOGI AI」の数字も藤井竜王側に大きく傾きを見せている。同じく解説者の吉池隆真四段(20)は、「先手の藤井竜王は駒得を活かして大駒にアタックし、相手をおびき寄せたい。それで寄せ合いになった時に駒の多さが活きることになる。一方、後手は陣形が堅いので、攻めることはできる。攻め合いになれば良い勝負になるのでは。攻めの催促に対してうまく反応できるかが注目ポイントになる」とコメント。
「後手は苦しく、難しい局面になっている。暴れていくとバーストしてしまうので、しっかり耐えてチャンスを伺いたいというところだと思う」と今後の見どころを語っていた。
藤井竜王、佐々木八段が注文した昼食メニュー




