◆11日12・13日に行われた第4局は藤井聡太竜王が勝利し、防衛5連覇を達成しました。
将棋界にある8つの棋戦のひとつで、名人戦と並び最高峰タイトルに位置するのが「竜王戦」です。持ち時間は各8時間の2日制で、優勝賞金は4,400万円と“棋界の頂点”を決める戦いが繰り広げられます。第1期竜王戦は1987年に行われましたが、前身の十段戦、さらに1950年に創設された九段戦までさかのぼれば、名人戦に次ぐ長い歴史を持っています。現在のタイトルホルダーは七冠保持者の藤井聡太竜王(名人、王位、王座、棋聖、棋王、王将)で、今期は防衛5連覇と「永世竜王」の称号獲得を目指します。ここでは、竜王戦七番勝負の日程・会場と、各局の結果を速報として更新していきます。
目次
- 【第38期】竜王戦七番勝負の日程は?
- 【第38期】竜王戦七番勝負の対局者は?
- 第38期竜王戦七番勝負 対局予定・結果【速報】
- 藤井聡太竜王と佐々木勇気八段の対局成績は?
【第38期】竜王戦七番勝負の日程は?
第38期竜王戦七番勝負は10月3日に開幕し、フルセットの第7局まで進んだ場合、指し直しなどがなければ12月18日まで行われます。竜王戦七番勝負は持ち時間各8時間の2日制で、先に4勝した棋士が「竜王」のタイトルを獲得します。詳しい日程は以下の通りです。
| 日程 | 対局場 | 勝者 | |
| 第1局 | 10月3・4日(金・土) | セルリアンタワー能楽堂(東京都渋谷区) | 藤井聡太竜王 |
| 第2局 | 10月16・17日(木・金) | あわら温泉 美松(福井県あわら市) | 藤井聡太竜王 |
| 第3局 | 10月31日・11月1日(金・土) | 総本山 仁和寺(京都市) | 藤井聡太竜王 |
| 第4局 | 11月12・13日(水・木) | 京都競馬場(京都市) | 藤井聡太竜王 |
| 第5局 | ― | ||
| 第6局 | ― | ||
| 第7局 | ― |
【第38期】竜王戦七番勝負の対局者は?
対局者は現タイトルホルダーの藤井聡太竜王と、佐々木勇気八段です。藤井竜王は、2021年度の第34期竜王戦七番勝負で豊島将之九段に初挑戦し、4勝0敗とストレート勝利を飾り初の竜王位を獲得しました。以降、広瀬章人九段、伊藤匠叡王の挑戦を退けると、前期の七番勝負では佐々木勇気八段との激闘を4勝2敗で制し、現在はタイトル4連覇中です。今期のシリーズでは、5連覇で達成となる「永世竜王」の称号獲得を目指します。
2期連続で挑戦権を獲得した佐々木八段は、スイスのジュネーブ生まれで、2010年10月にプロ入りしました。順位戦はA級に所属しています。デビュー当時から頭角を現し、2013年には若手棋士で争われる加古川青流戦で初優勝を飾りました。また、棋界屈指の研究家としても知られており、2017年度には「横歩取り勇気流」と呼ばれる戦法で2017年の将棋大賞「升田幸三賞」を受賞しました。
今期の竜王戦は、ランキング戦1組2位で決勝トーナメントへ進出。3組優勝の近藤誠也八段、2組優勝の永瀬拓矢九段を撃破しました。石田直裕六段との挑戦者決定三番勝負を2連勝で制し、2期連続での挑戦権を獲得しました。2勝4敗で屈した前期の竜王戦七番勝負から、連続挑戦で今期こそ自身初のタイトル獲得を狙います。
第38期竜王戦七番勝負 対局予定・結果【速報】
■第1局(2025年10月3・4日)
会場:セルリアンタワー能楽堂(東京都渋谷区桜丘町26-1)
先手・藤井竜王 〇―● 後手・佐々木八段
手数:75手
中継:ABEMA・読売オンライン・中継・携帯中継
■第2局(10月16・17日)
会場:あわら温泉 美松(福井県あわら市舟津26-10)
先手・佐々木八段 ●―〇 後手・藤井竜王
手数:68手
中継:ABEMA・読売オンライン・中継・携帯中継
■第3局(10月31日・11月1日)
会場:総本山仁和寺(京都府京都市右京区御室大内33)
先手・藤井竜王 〇―● 後手・佐々木八段
手数:85手
中継:ABEMA・読売オンライン・中継・携帯中継
■第4局(11月12・13日)
会場:京都競馬場(京都府京都市伏見区葭島渡場島町32)
先手・佐々木八段 ●―〇 後手・藤井竜王
手数:138手
中継:ABEMA・読売オンライン・中継・携帯中継
■第5局(11月28・29日)
会場:姫路文学館望景亭(兵庫県姫路市山野井町84)
■第6局(12月10・11日)
会場:指宿白水館(鹿児島県指宿市東方12126-12)
■第7局(12月17・18日)
会場:常磐ホテル(山梨県甲府市湯村2-5-21)
藤井聡太竜王と佐々木勇気八段の対局成績は?
両者の公式戦対戦は全18局(2025年11月13日時点)で、藤井聡太竜王の14勝4敗です。
| 対局日 | 棋戦名 | 勝敗 | |
| 1 | 2017年7月2日 | 第30期竜王戦 決勝トーナメント 2回戦 | ● |
| 2 | 2020年6月25日 | 第79期順位戦 B級2組 1回戦 1回戦 | 〇 |
| 3 | 2021年5月25日 | 第29期銀河戦 本戦Hブロック 11回戦 | 〇 |
| 4 | 2022年3月9日 | 第80期順位戦 B級2組 13回戦 | 〇 |
| 5 | 2023年3月19日 | 第72回NHK杯争奪戦 決勝 | 〇 |
| 6 | 2024年3月17日 | 第73回NHK杯争奪戦 決勝 | ● |
| 7 | 2024年9月7日 | 第32期銀河戦 決勝トーナメント 準決勝 | 〇 |
| 8 | 2024年10月5日 | 第37期竜王戦 七番勝負第1局 | 〇 |
| 9 | 2024年10月19日 | 第37期竜王戦 七番勝負第2局 | ● |
| 10 | 2024年10月25日 | 第37期竜王戦 七番勝負第3局 | 〇 |
| 11 | 2024年11月15日 | 第37期竜王戦 七番勝負第4局 | ● |
| 12 | 2024年11月27日 | 第37期竜王戦 七番勝負第5局 | 〇 |
| 13 | 2024年12月11日 | 第37期竜王戦 七番勝負第6局 | 〇 |
| 14 | 2025年8月9日 | 第46回JT将棋日本シリーズ 2回戦 | 〇 |
| 15 | 2025年10月4日 | 第38期竜王戦 七番勝負第1局 | 〇 |
| 16 | 2025年10月17日 | 第38期竜王戦 七番勝負第2局 | 〇 |
| 17 | 2025年11月1日 | 第38期竜王戦 七番勝負第3局 | 〇 |
| 18 | 2025年11月13日 | 第38期竜王戦 七番勝負第4局 | 〇 |
初手合いは2017年7月に行われた第30期竜王戦挑戦者決定トーナメント2回戦で、佐々木勇気八段が勝利。当時14歳でプロデビュー以来無敗のまま歴代1位となる29連勝を達成した藤井四段に公式戦初黒星を付けたことでも大きな話題を呼びました。さらに2022年度のNHK杯テレビ将棋トーナメント決勝戦で激突。この一戦は藤井竜王が制し、初優勝を飾りました。しかし、翌2023年度の決勝戦も同一カードが実現。ここでは佐々木八段がリベンジを果たす結果となりました。
タイトル戦で初激突となった前期の竜王戦七番勝負は、それぞれが先手番で白星を飾る壮絶なシーソーゲームが繰り広げられましたが、決着局となった第6局で藤井竜王が底力を発揮。4勝2敗で竜王位防衛を果たしました。
最高峰タイトルの竜王・名人を保持し七冠王として棋界のトップに君臨する藤井竜王と2期連続で竜王挑戦に臨む佐々木八段。今期はどのような激闘となるのか、期待は高まるばかりです。
以上、竜王戦七番勝負の日程と対局者、対局成績と結果などをまとめました。
※11日12・13日に行われた第4局は藤井聡太竜王が勝利し、防衛5連覇を達成しました。
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