■「中国は日本産だと偽っている…風評被害がすごい」
国産と海外産で差別化を図ればいいとの声もあるが、城田氏は「東南アジアでは、中国で作ったシャインマスカットを日本産だと偽って言っている。経済的被害に加えて、『日本産でもこの程度なのか』と風評被害がすごい。日本政府は『質も量も全然違う』と言わなければいけない」と指摘する。
では、輸出先は拡大できないのか。「政府の後押しが重要だ。ライセンスと環境の整備は、平行して取り組まなければならない。ライセンスも行わなければ、中国と同じことが起きてもおかしくない。ライセンス契約で罰則を決め、DNA鑑定を行う」。
その一方で、「日本産の素晴らしさをブランド化する」ことの重要性にも触れる。「種苗法だけでなく、商標法や不正競争防止法とも組み合わせる。現地からロイヤルティーをもらうことも必要だ。輸出に関しては検疫が大きく、インフラも弱い」。
検疫について、谷戸氏が実情を語る。「国内の病害虫を防除する薬剤も、山梨県内の5〜6ある農協で統一されていない。国外に出す際に、国内の薬剤基準などが統一されていないと、輸出もままならなくなる。まずは国内整備から進めて欲しい」。
(『ABEMA Prime』より)
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