しかし、前回総裁選でも「高市総裁になれば連立離脱するかもしれない」と創価学会幹部は言っていたのだという。「そのメッセージが伝わり、『石破茂氏はどうなのか』と思っていた人も、決選投票で石破氏に投票した人が多かった。連立離脱されると自分の選挙に関わるからだ」という。
「今回も高市氏と小泉氏の決選投票になったが、斉藤代表は『保守中道路線の理念に合った人でないと組めない』とメッセージを出していた。しかし今回は党員票が多く出たことと麻生氏の工作もあって、高市氏になった。斉藤代表からすればメッセージを出していましたよね、最初にあいさつに来た時に強い条件を出したが、高市執行部の危機感が低く、感度が鈍かった。高市氏や麻生氏は、公明党と個人的なパイプがないため、甘く見ていて気付いたら手遅れだった」
総裁選直後は「不満はあるだろうが、離脱まではしないだろう」が、大勢の見方だったようで、「公明党や創価学会にたまっている不満を軽んじていたと言わざるを得ない」と語る。
では、なぜ麻生氏は公明党と距離を置くのか。「『この瞬間から』というのはわからないが、『クリスチャンだから他の宗教団体に寛容ではない』と言う人もいる。また福岡では、麻生氏、山崎拓氏、古賀誠氏の大物政治家3人が争ってきた。これは今回の総裁選での麻生氏の行動にも影響を与えたが、公明党・創価学会は別の人物と近く、そのあたりから距離があった。麻生氏は地元の選挙でもは公明党の支持・支援を全く受けずにここまでやってきた。そして『公明党はガンだ』と公然と言うくらいの公明党嫌いで知られている」。
萩生田光一氏を幹事長代行に起用
