将棋の藤井聡太竜王(名人、王位、王座、棋聖、棋王、王将、23)に佐々木勇気八段(31)が挑戦する第38期竜王戦七番勝負は10月16日、福井県あわら市の「あわら温泉 美松」で第2局の対局中だ。注目の一戦は、佐々木八段の先手で角換わりの出だしとなった。
藤井竜王の連勝か、佐々木八段のシリーズ初勝利か。大注目の中で争われている七番勝負は、藤井竜王が防衛に成功した場合、5連覇で「永世竜王」の称号獲得が決まる。一方、2期連続で挑戦者となった佐々木八段にとっては、初タイトル獲得を何としても叶えたいところだ。
藤井竜王の先勝で迎えた第2局は、福井県あわら市が舞台。本局は佐々木八段の先手で角換わりの出だしとなった。両者ともに早いペースで指し進め、佐々木八段は早繰り銀、後手の藤井竜王はやや工夫が加えられた腰掛け銀を選択した。
序盤から細かい駆け引きが見られている中、昼食休憩を前に佐々木八段が手を止め、1時間を超える長考に沈むことに。ABEMAで解説を務める山川泰熙四段(27)は、「現在の局面は、もっと早く手が動いても普通。もしかしたら何か記憶違いか誤算があったのか…?」と印象を語っていた。
さらに、「この局面になってしまったので攻め続けないと仕方がない」と佐々木八段の心境を代弁。しかし、千日手の可能性にも触れ「悪いと思っているのであれば千日手に逃げることもできる。どちらを選ぶかはわからない」と考慮に耽る挑戦者の表情を見つめていた。
早くも勝負所を迎えている竜王戦第2局の今後の進行から目が離せない。持ち時間は各8時間の2日制。
藤井竜王、佐々木八段が注文した昼食メニュー




