もし野党が連立していたら…

元官僚芸人まつもと氏
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  当初、野党3党が連立するかもという動きもあった。もし野党が連立していたら、官僚としては大変なことになっていたのか。

「それはめちゃくちゃ困ると思う。これまでやってきたこととは明らかに違う政策が入ってくるので、そこを全部変えていかなければならない。まさに民主党が政権を取ったときに起こった。あの時は心の準備のしようがあったが、今回は急」

 維新は連立の条件として、自民に12の政策項目を示していた。まつもと氏は官僚目線でこのように述べた。

「簡単にできる話ではないので、これから議論していくと思う。すぐに変わるというよりは、ここがスタートということ。1年、2年かかるのもあるだろうし、法律を変えるような話も当然出てくるので、法律はすぐに変えられるものでもない。作るのだけでも半年かかったりする」

 誕生が目前に迫っている高市政権。選挙ドットコムの最新の情勢調査で、高市内閣が誕生した場合、「強く支持」と「どちらかといえば支持」が30.4%、19.8%となっており、仮に高市政権となった場合は高い支持率での船出となりそうだが、内閣を支える官僚としては、支持率の高低は関係するのか。

「もちろん関係する。いいところと悪いところがあって、支持率が高いと各省に対して官邸が力を持ちやすいので、官邸の主導で政策を動かしやすくなる。一方で、各省のほうは官邸の意向に従わなければならないので、自分たちの政策をねじ曲げられたりする。逆に低いときは、思い切ったことができなくなる。官邸が各省に対して言う力が弱くなる。そうすると、各省はそれぞれ好き勝手にできるのでいいが、その代わり大きな政策を動かそうだとか、いろいろな役所で連携して何かをやろうみたいなことがやりづらくなる」

 国民にとっては支持率が高いほうがいいと、まつもと氏はいう。

「今は国全体として『これをやるぞ』と決めて、各省が嫌だと言っても押し切ってやらせるとか、強力にやらなければいけない時代だと思うので、支持率が高い状況が望ましい」

(『ABEMAヒルズ』より)

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