将棋の第38期竜王戦七番勝負第3局が10月31日・11月1日、京都市の「総本山 仁和寺」で指され、藤井聡太竜王(名人、王位、棋聖、棋王、王将、23)が佐々木勇気八段(31)に85手で勝利した。藤井竜王はシリーズ成績を3連勝とし、防衛5連覇に“王手”をかけた。次戦の第4局は11月12・13日に京都市の「京都競馬場」で指される。
藤井竜王が挑戦者の秘策を打ち破り、シリーズ3勝目を手にした。世界遺産・仁和寺を舞台に争われた第3局は、後手番の佐々木八段が意表の四間飛車を志向。藤井竜王は穴熊に組んで挑戦者の狙いを伺っていたが、作りが薄く佐々木八段のペースで進行していると見られていた。
ねじり合いの長い中盤戦が見込まれていたものの、佐々木八段は2日目の対局再開直後に攻め合いを決断。模様の良さから勝ち急いでしまったか、藤井竜王にチャンスを譲る展開となってしまった。佐々木八段はなんとか粘る道を模索したが、相手は圧倒的な終盤力を誇る藤井竜王。後手の角銀桂を封じ込めるとともに、緩急自在の指し回しを見せしっかりと勝ち切った。
藤井竜王、佐々木八段の終局後のコメント




