ところがここで仲林にチャンスが到来する。仲林の配牌は三万の暗刻に、五万と8筒、東が対子。七対子のリャンシャンテンでもあり、かつさらに縦に伸びれば三暗刻、MAXでは役満・四暗刻まで狙えるチャンスだ。3巡目、8筒を暗刻とすると、9巡目に7筒も対子に。七対子、暗刻系、さらには一盃口などの面子役も見えてきた。
そして10巡目、ついに東を暗刻にして三暗刻が確定。テンパイにたどり着いたが、切る牌は6・7・8筒のいずれかだ。実はこの時、渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)が3・6筒でテンパイを入れていた。仲林は、MAX打点となる役満・四暗刻を追いかければ6筒を切ることになる。ただし6筒はドラ。放銃すれば逃げ切りトップに向けて暗雲が立ち込めることになる。
役満を狙うか、それとも別ルートを模索するか。テンパイ時、解説の河野直也(最高位戦)は「怖すぎる!ドラ、危ない!四暗刻だもん!危なすぎる!」と、大チャンスの裏側に潜む放銃のピンチに絶叫。少考した仲林は、最終的に6筒切りを選択し、白鳥に放銃。8000点(+300点)を失ってしまうと、実況・襟川麻衣子(連盟)も「あまりにも手が進みすぎてしまった」と伝えた。
ファンからは、開幕日にアガって以来、仲林自身が今期2度目となる四暗刻が見えていたことに同情の声が寄せられることに。「まあこれは責められない」「そりゃ四暗刻狙うよな」「役満の浪漫に沈む」といった声が集まったが、試合後の仲林は「6筒か7筒か8筒か、難しかったですね。降りればよかった」と反省していた。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チーム、2025-26シーズンから全10チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各120試合(全300試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は7000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)



