■セクハラ被害をなくすには…
栗原氏は「女性側は反発できず、どこにも訴えられず、八方ふさがりだ。やはり男性側の認識を変えないと、闇に葬られてしまう。女性を『人格を持った1人の人間』として尊重するか、『性の対象』として物みたいに扱うか。女性を見下し、軽蔑する見方を変えないといけない」との考えを示す。
安部氏は「痴漢依存者には『最初の痴漢を断られなかったから、続けている』と認識している人が多い。それは断られなかったのではなく、怖くて言えなかっただけだと思うが、本人たちは『コミュニケーションとして成立している』と、認知が歪んでいる」としつつ、「その歪みに介入するきっかけは、警察に捕まるなどない限りなかなか生まれない」とも話す。
一方で、自分たちが加害者側になる可能性にも触れる。「今の社会の認識と合っていても、30年後の認識とは多分ずれている。そこに合わせる努力が必要だ。差が広がっても、強固に『これでいい』と言い切る人が強い時代に、また戻ってきている。無難に生きようとすると、『とにかく人に会わない』『深い関係にならない』が正解になるが、これでいいのかとも思う」。
たかまつ氏は、「飲み会で被害が起きて、言えなかったら、やはり自分も行くのが怖くなる。今までは一番年下で『自分が被害にあう・あわない』だけだったが、年齢を重ねると『年下の子が被害にあった時、言える・言えない』の覚悟を問われる。そう考えると、ちょっと嫌になる」という。
栗原氏は「人間は、近い人と良い関係を結んでいないと、幸せを感じない」と考えている。「人間関係がうまくいかないから、うつになる人が多い。プラス思考と、良い人間関係が、これからの時代は大切だ」。
(『ABEMA Prime』より)
