【写真・画像】世界ラリーで異例事態「常軌を逸したステージ」 初開催“サウジの砂漠”でパンク続出、ドライバー愕然 1枚目
【映像】フェンダー大破!信じられない状態で激走するセスクス
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 日本時間11月28日深夜、WRCの今季最終戦、第14戦ラリー・サウジアラビアのデイ3が終了した。

【映像】フェンダー大破!信じられない状態で激走するセスクス

 初開催となる中東のグラベルラリーは、この日最後のステージとなったSS14(28.59km)で、タイヤのパンクや内圧低下が続出する異例の事態を引き起こし、総合順位が大きく変動する波乱の展開となった。

 この日最後のSS14で過酷なラフロードがトップドライバーたちを襲った。

 それまで総合首位を維持していたマールティン・セスクス(フォード)は、走行中に左リアタイヤの内圧低下に見舞われ、最終的にはフェンダーまで激しく損傷した状態でなんとかステージを走りきった。セスクスはステージトップから54.1秒遅れとなり、デイ3終了時点で総合首位の座を失い、2位に後退した。

 この波乱はトップ争いだけにとどまらず、選手権2位のセバスチャン・オジエ(トヨタ)が右リアの内圧低下に、日本人ドライバーの勝田貴元(トヨタ)も左フロントにトラブルに見舞われた。今大会がフル参戦ラストとなるオイット・タナック(ヒョンデ)もパンクにより深刻なスローダウンを強いられ、後続車に道を譲るほどペースを落とし、SS14ではステージトップから7分30秒5も遅れる結果となった。タナックは総合順位も大きく後退している。

 自動車ジャーナリストの山本シンヤ氏は、この異常なステージを「まともに走れたのは(カッレ・)ロバンペラと(サミ・)パヤリくらい」と表現した。実際にSS14では、カッレ・ロバンペラ(トヨタ)がトップタイムを記録し、チームメイトのサミ・パヤリ(トヨタ2)が4位と、大きなトラブルを避けたドライバーが上位に食い込んだ。

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