■「長男を責める誹謗中傷はもうやめていただきたい。悪いのは犯人1人」

市川さん
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 事件から5年が経過しても、心の傷は癒えない。妻の現状は「大きな音におびえて耐えられない。1人にしておけず、集中力も保てない。自死を防ぐために、刃物やガスから避ける生活をしていた。今はそこまでひどい状態ではないが、たびたび崩れる」と説明する。

 そして今年の夏には、「妻から『犯人のやつ、逃げやがって。地獄に落ちても呪い続けてやる、呪い殺してやる』という、衝撃的な言葉を聞いた」という。「被害者遺族は少なからず、このような思いになる。妻はまだ、その苦しみがうずまく中で、生きるつらさを抱えている」。

 市川さん自身は「傷ついた妻と、誹謗中傷を受けている長男を支えられるのは私しかいない。私が崩れるわけにはいかないという思いだけ」を原動力にしている。「傷ついた心が癒えるのには、時間が必要だ。まだ先は続くため、経済的な支えが欲しい。それなしに、心は立ち直らないと、はっきり言える。助けを求める過去の被害者に対しても、さかのぼって経済的支援をしてくれる制度があれば助かる」。

 市川さんの強い思いはひとつ。「長男には全く過失がないと公安委員会が認めている。長男を責める誹謗中傷はもうやめていただきたい」と求める。「悪いのは犯人1人。そのことを踏まえた上で、被害者をこれ以上苦しめることは絶対しないで。本人を目の前にしても、そんなことを言えるのかと、踏みとどまった上で投稿して欲しい。むしろ、大切な家族を失った被害者を応援する気持ちを持って接してもらえるとありがたい」。

(『ABEMA Prime』より)

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