「ジェンダーディスプレイモデル」に共感の声続々
夫婦の家事時間を巡って、Xで話題になったある投稿がある。投稿したのは、NPO法人「tadaima!」代表で家事シェア研究家の三木智有氏。投稿には、妻が家計を支えるような存在になっても、夫の家事や育児への協力が増えないことがわかったという研究結果があると書かれたツイートに大きな反響があった。妻の収入と夫の家事時間との関連性を調査した拓殖大学・政経学部の佐藤一磨教授に話を聞いた。
「分析結果からわかったことをまとめると、単純に言えば、妻がいくら稼ぐのかという点は、夫の家事、育児参加にあまり影響していないということ。よく世間で言われる『俺より稼いだらちゃんと家事してやるよ』というのは、実は現実的にはなかなか起きないという結果が出てきている。妻もより家事をしようとするし、夫も家事をやらない従来の男性像を重視していきたいという形になってしまって、結局そうすると元々の性別役割分業の方に両方とも寄せてきてしまう。これは社会学ではよくジェンダーディスプレイ仮説なんていうふうに言われている」(佐藤一磨教授)
三木智有氏の投稿に寄せられた反響には、「うちもそう、夫が家事をしなくなった」「薄々感じてた」「そんな気がしてた」「ちゃんと研究があるんだ」と共感の声が続々と集まっているそうだ。
妻の所得が増えると夫の家事時間が「減る」
