■「23区では猫も杓子も中学受験をしている」

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 じゅそうけん(受験総合研究所)代表の伊藤滉一郎氏は「東京23区では猫も杓子も中学受験をしている。ただ個人的には、適性や早熟さなどを勘案して、『高校受験でもいいのでは』と思う子も、中には結構いると思っている。向いている人もいるが、向いていない人もいるのでは」と考える。

 しかしながら、「学年の7〜8割が受験している小学校では、『○○くんが塾行っているから、僕も入りたい』といった参入の仕方も多いのでは」と語る。「一度入ってしまえば、最後まで走り抜けるしかない。取材すると、親子ともに軸がないまま入ってしまい、最後は苦しんでいる家庭もある」。

 富永氏も「向いていない人はやらなくていいのでは」と思う反面、「パブリックな教育が難しい現状がある。『ニワトリと卵、どちらが先か』の問題だが、特に東京23区の場合、私立へ進学する人が増えることで、公立中学校の生徒数が減り、部活動をやりにくくなるため、中学受験がベストではないがベターになっている」と指摘する。

■「1%でも環境を作った時点で、責任は親が取るべき」
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