午後5時に船にのったのなら「6時に帰る」と母親にラインを送ったのは船の中からということになる。秋山氏と母親は生口島へ行き、恭暉さんのスマホと漫画が発見された橋の上で現場検証を行った。母親は「(警察から)説明があったのは、ここ(橋の欄干)に足跡がある。『息子さんは死んでいると思われます、お母さん』」って言われた」と語る。秋山氏は「普通はこういって、(欄干をまたぐには)絶対両方(足を)つけないとあかん」と足跡が1か所しかないことに違和感があるとして、ほかにも「普通はこう(縦)やからな」と靴跡の向きもおかしいと指摘。

 行方不明となった当日、恭暉さんが履いていたのはサンダルだった。秋山氏は同じサンダルの靴裏をネットで確認すると「(靴裏は)ひし形のブロック。現場にあったのは横線で、そもそも裏底が違う。これは大きな進展」と、橋の欄干に残っていた足跡は模様が異なっている可能性を指摘して「ということは恭暉さんが橋を乗り越えたのではない」と推理し「やっぱり事件の匂いするな」と語った。

 秋山氏の推理を地元漁師も裏付ける。過去に橋から飛び降りた人物はいるかと問いかけると、漁師は「あるよ、助けたことがある」と答えて、ケガの状態については「ケガというか打ち身ぐらい」と証言。漁師によれば橋から飛び込んだ人は、必ずと言っていいほど発見されているという。

橋の上に置かれたスマホと漫画の謎
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